坂本龍一が複合現実(MR)の空間に蘇る——《KAGAMI》、待望の日本初上演へ

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複合現実が織りなす、坂本龍一との新たな邂逅

《KAGAMI》は、坂本龍一とTodd Eckert率いるTin Drum(プロデュース・ビジュアル制作)が、坂本の晩年の4年間を費やして共に作り上げたプロジェクトです。観客は特殊な透過型ヘッドセットを装着し、独自の三次元映像技術によって精緻に再現された坂本龍一の姿を目の当たりにします。象徴的なグランドピアノに向かうその姿は、音楽と呼応するTin Drumによる幻想的な3Dビジュアルとともに空間に立ち上がり、まるでその白髪に手が届きそうなほどの存在感を放ちます。現実のコンサートでは決して叶うことのない距離で、研ぎ澄まされた演奏と対峙する、かつてない没入体験が待っています。

会場には、映像や写真、テキストに加え、坂本龍一自身が調香した「香り」も漂い、空間全体が訪れる人の感覚を静かにひらいていくことでしょう。

世界が絶賛する「魔法のような体験」

2023年、ニューヨーク〈The Shed〉での世界初演以降、《KAGAMI》はロンドン、マンチェスター、台北、シンガポール、メルボルン、イタリア、香港など世界各地で上演され、大きな反響を呼び続けています。英国 The Guardian 紙は本作を「彼の生前には多くの人が体験できなかったであろう、魔法のような体験」と評しています。

坂本龍一自身は、この作品について次のようなメッセージを残しています。

現実の中にヴァーチャルな僕がいる。
ヴァーチャルな僕は歳をとらずに、何年、何十年、何百年とピアノを弾き続ける。
その時人類はいるだろうか?
人類の次に地球を征服するイカが聴いてくれるのだろうか?
彼らにとってピアノとは?
音楽とは?
そこに共感は成立するのだろうか?
何十万年の時を跨ぐ共感が。
ああ、だけどそれまで電池がもたないな。
坂本龍一

また、本作のディレクター兼プロデューサーであるTodd Eckertは、坂本龍一との共同制作について次のように語っています。

坂本龍一は、私に「世界の聴き方」を教えてくれた人でした。
殺伐としたアメリカの都市で過ごしていた多感な十代の頃、私は彼の音楽に出会いました。その音楽は、あまりに美しく、切実で、それまで聴いたどんなものとも違いました。芸術においても、人生観という点でも、私のなかの「可能性」という概念を変えてしまったのです。
坂本龍一という存在を知ることができた幸運、そして病や世界的な混乱という困難を乗り越え、生の限界を超える作品を共に創り上げられたことに、深く感謝しています。
『KAGAMI』の中で、彼は永遠に聴衆と出会い続けます。それは私たちが最初から掲げていた願いであり、ディレクターとしてこれ以上に光栄なことはありません。
Todd Eckert / Director & Producer of KAGAMI

開催概要

  • 会期: 2026年6月27日(土)~10月12日(月・祝)

  • 会場: VS.(ヴイエス)〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町6-86 グラングリーン大阪うめきた公園ノースパークVS.

  • 公式サイト: https://sakamoto-kagami.com/

  • 会場公式サイト: https://vsvs.jp/

チケット情報、企画詳細は、続報をお待ちください。

CAST & CREATIVE

Artist
坂本龍一(https://www.sitesakamoto.com/
1952年東京生まれ。1978年にソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。散開後は『音楽図鑑』、『BEAUTY』、『async』、『12』などを発表し、革新的なサウンドを追求。映画音楽では『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』などで数々の賞を受賞しました。アート界への越境や環境・平和問題への言及も多く、2023年3月28日に逝去。

Tin Drumhttps://tindrum.io/
2016年にトッド・エッカートによって設立された、複合現実(Mixed Reality)デバイス向けコンテンツを制作する世界有数のスタジオです。独自の立体的な表現と現実世界を融合させることで、これまでのメディアでは実現できなかった没入体験を生み出しています。

Todd Eckert
ディレクター、プロデューサー。14歳で音楽ジャーナリストとして初めて記事を掲載。2012年に複合現実技術企業Magic Leapに参加後、2016年にTin Drumを創設。『The Life』、『An Ark』など、複合現実分野で先駆的な作品を手がけています。

静謐でありながら深い余韻をたたえた《KAGAMI》は、坂本龍一の音楽を映し出す、静かな“鏡”のような作品です。

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