バイク市場を彩るリセール・プライスの輝き:ホンダ・X-ADVが首位に
バイク未来総研は、2025年9月から11月の期間を対象とした第55回『リセール・プライス』ランキングを発表しました。このランキングは、「再び売却した際に高値がつくバイク」、つまり市場で高い需要と人気を誇るモデルを浮き彫りにするものです。今回の調査では、アドベンチャーバイクがその存在感を強く示し、『ホンダ・X-ADV』が堂々の首位に輝きました。

総合ランキング:アドベンチャーモデルが牽引する市場の潮流
今回のランキングでは、1位から3位までをアドベンチャーバイクが独占するという結果となり、その多用途性と走行性能への評価が顕著に表れています。
| 順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
|---|---|---|
| 1 | ホンダ・X-ADV | 113.2 Pt |
| 2 | ホンダ・CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission | 106.5 Pt |
| 3 | ホンダ・CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT | 99.6 Pt |
| 4 | ヤマハ・MT-09 SP ABS | 98.1 Pt |
| 5 | ホンダ・ADV160 | 96.4 Pt |
| 6 | ヤマハ・MT-09 ABS | 93.9 Pt |
| 7 | ホンダ・スーパーカブ C125 | 92.5 Pt |
| 8 | カワサキ・Z900RS SE | 92.4 Pt |
| 9 | ホンダ・PCX125 | 89.3 Pt |
| 10 | カワサキ・ZX-10R | 85.8 Pt |
首位を飾った『ホンダ・X-ADV』:都市と冒険を繋ぐ一台
初登場以来、常に注目を集めてきた『ホンダ・X-ADV』が今回のランキングで首位を獲得しました。このモデルは、ビッグスクーターの利便性とアドベンチャーバイクの走破性を見事に融合させた革新的なデザインが特徴です。都市での快適な移動から、休日のツーリング、さらにはアウトドアレジャーまで、あらゆるシーンでそのオールラウンドな性能を発揮します。この多機能性が国内外で高い需要を生み出し、2位のモデルに約7ポイントもの差をつける結果となりました。
アドベンチャーの頂点、『ホンダ・CRF1100L Africa Twin』シリーズ
2位と3位には、ホンダが誇る大型アドベンチャーモデル、『CRF1100L Africa Twin』シリーズがランクインしました。

2位の『CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission』は、オンロードから未舗装路まで高い走破性を持ち、長距離ツーリングを快適にするデュアルクラッチトランスミッションを搭載しています。この機能が、特に欧州を中心に世界各国で絶大な人気を博しています。
3位の『CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT』は、電子制御サスペンションを装備し、ライディングモードに応じて特性が変化する高度なシステムが特徴です。乗車人数や荷物の有無に合わせた詳細な設定が可能で、その快適な乗り心地が中古市場でも高い評価を維持し続けています。
躍動するネイキッド、『ヤマハ・MT-09 SP ABS』が4位に
アドベンチャーモデルの優勢が続く中、4位には『ヤマハ・MT-09 SP ABS (RN88J型)』が食い込みました。

水冷並列3気筒エンジンを搭載したこのネイキッドバイクは、車両重量が190kg台と大型バイクとしては比較的軽量でありながら、優れた加速性能と取り回しのしやすさを両立しています。街乗りからツーリングまで幅広い用途で活躍できるため、その人気は不動のものです。
2024年の仕様変更では、ヘッドライトを含む外観スタイルの刷新に加え、クルーズコントロールやバックスリップレギュレーターなどの先進的な電子制御システムが導入されました。また、5インチサイズのカラー液晶メーターにより、視認性も大きく向上しています。
今回ランクインしたSPモデルは、オーリンズ製サスペンションやブレンボ製ブレーキキャリパーなど、上位仕様の装備が標準搭載されています。発売から約1年が経過し、中古市場での流通量が増加し始めたことで、購入を検討するユーザーが後を絶たない状況がうかがえます。
『リセール・プライス』とは
『リセール・プライス』とは、バイクを再び売却する際の価格を指します。2026年2月現在、新車で購入可能なバイクを対象に、業者間オークションでの落札金額の平均値と新車販売価格を基にポイント化されています。ポイントが高いほど、リセール・プライスも高いと判断できます。この指標は、中古バイクの年間取扱台数約10万台を扱う「バイク王」のデータに基づき、バイク未来総研が独自に集計したものです。バイクユーザーが新車または中古バイクを購入する際の参考情報となることを目的としています。
算定基準は以下の通りです。
-
国内主要4メーカーが国内で販売しているバイク(2025年5月末現在・逆輸入車を除く)。
-
新車販売価格は2026年2月末現在の価格を基準とし、カラー等により価格が複数ある場合は最安値を基準に算定。
-
モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象。
-
期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象。
バイク未来総研所長 宮城光氏の分析
バイク未来総研所長の宮城光氏は、今回のランキングについて「依然としてホンダのアドベンチャー&ツーリング系マシンが上位で存在感を示している。走る場所を選ばず、通勤・街乗り・ロングツーリングまでこなせる印象があり、多用途性が評価されているのだろう。快適な街乗りとロングツーリング適性の融合が、さらに再販価値を高めている」と分析しています。
また、ミドルサイズ・スポーツネイキッドの『MT-09』シリーズについては、「高性能ながらコストパフォーマンスに優れており、合理性を求めるユーザーにも支持率が高いと言える。若手から中堅層の間違いないマシンチョイスだろう」と評価。
さらに、「スーパーカブやPCX125は、移動手段としての間違いのない選択肢であり、特にホンダというブランドであれば、価値が落ちにくい傾向が読み取れる」とホンダブランドの強さを強調しました。
レトロスポーツ系の『Z900RS』については、「少し落ち着いてきたのはレトロスポーツ系のZ900RSか。このセグメントにはCB1000Fの発表もあり、購買層は様子見とも取れるタイミングだ。所有満足度の高いマシンだけに安定期に入ったとも見える」と述べ、市場の動向を読み解いています。
トップ10に滑り込んだ『ZX-10R』に関しては、「人気はあるものの流通も比較的少なく、購入層も限定的。再販価格ではアドベンチャーに太刀打ちできないが、SSモデルには一定層のファンがいるのも事実。国産メーカーの施策に期待したいところだ」と、スーパースポーツモデルへの期待を語りました。

バイク未来総研について
バイク未来総研は2022年3月に発足し、バイク業界のより良い未来を創造するため、新しい価値の調査・分析を行い、その内容を広く社会に発信することを目的としています。国内外のレースで輝かしい成績を収め、現在はモータージャーナリストとして多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイクに関する独自データの分析結果を発信しています。今後も、ライダーとバイク業界が描く「未来」に深く切り込んだコンテンツを順次提供していくとのことです。

関連リンク
-
バイク未来総研調べ: https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/
-
株式会社バイク王&カンパニー: https://www.8190.co.jp/
次回のランキングの動向にも注目が集まります。


コメント